異端者たちのイギリス 4/29発売予定
2016年 04月 27日
政治家からサッカー選手、軍人、旅行家、ビジネスパースン、そして海賊女王にいたるまで、「伝統」と「革新」、「正統」と「異端」が争い、なれあい、交錯し、分断しあってきたイギリス。その近現代史や社会を彩ってきたさまざまな人物群像を、30名以上におよぶ気鋭の研究者が、論考やコラムによって語り尽くす異色の論集。
「異端者たちの系譜」「娯楽のイギリス」「イギリスのなかの『異国』」「南方熊楠とイギリス」の4部構成で、世界に冠たるこの異端の国の全体に肉薄する。
◎目次
はじめに
第1部:異端者たちの系譜
信用と偽造 坂本優一郎
急進主義者の後半生 金澤周作
都市の共同墓地 久保洋一
ヴィクトリア朝後期の執事たち 薗田章恵
絶対平和主義と宥和政策 小関 隆
大戦・ファシズム・同性愛 林田敏子
イングランドにおける「低能児」 大谷 誠
第2部:娯楽のイギリス──スポーツと旅行
一七世紀のオリンピック 石井昌幸
一九世紀の風雲児、ジョージ・ベンティンク卿 鍵谷寛佑
フットボールとスコットランド 田中健太
プロ・フットボールのガバナンスとチャールズ・サトクリフの理念 藤井翔太
トマス・コリヤット スガンディ・アイシュワリヤ
一九世紀の「盲目旅行家」ジェームズ・ホルマン 坂元正樹
ドクター・ウィリアム・キッチナー 妹島治彦
家具のジャポニスム 門田園子
第3部:イギリスのなかの「異国」
オルタナティブ・メディアとしての「海賊ラジオ」 加藤昌弘
式典プロデューサーとしてのウォルター・スコット 以倉理恵
海賊女王の邂逅 川口美奈子
正統と異端を分けるもの 乃村靖子
あるアイルランド人の死 小林久美子
「キリスト教知識普及協会」の事務長になった「アメリカ人」 山本範子
異端者たちの社交場 森山貴仁
アメリカ海軍と日英同盟 布施将夫
ある帝国主義者の挑戦と苦悩 川村朋貴
初期南アフリカ共産党の人びと 堀内隆行
一九世紀ロンドンの路上におけるイタリア人のオルガン少年たち 貝原(橋本)信誉
マダン・ラール・ディングラによるウィリアム・カーゾン・ワイリー暗殺事件とその影響 バッテ・パッラヴィ
海軍技師仲野綱吉の洋行 中西須美
第4部:南方熊楠のイギリス
H・P・ブラヴァツキーと南方熊楠の宇宙図 橋爪博幸
「東洋の星座」再論 松居竜五
南方熊楠と『ネイチャー』誌における天文学 志村真幸
アカデミズムへの羨望 安田忠典
あとがき
詳細ははこちら
【くまちゃん】
by kumagusu-m | 2016-04-27 13:24 | 書籍