カテゴリ:熊楠語録( 7 )  

熊楠語録について  

「熊楠語録」は、熊楠が語ったり、記したりしたことが、何に書いているか、何に掲載されているかすぐにわかるように、メモしているものです。
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by kumagusu-m | 2012-02-05 13:13 | 熊楠語録

蒙昧なるがその地の科学上きわめて尊かりし  

そのころは、熊野の天地は日本の本州にありながら和歌山などとは別天地で、蒙昧といえば蒙昧、しかしその蒙昧なるがその地の科学上きわめて尊かりし所以で、小生はそれより今に熊野に止まり、おびただしく生物学上の発見をなし申し候。

【矢吹義夫宛書簡(履歴書) 平凡社「南方熊楠全集7巻」P28】



【くまちゃん】
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by kumagusu-m | 2012-02-05 13:08 | 熊楠語録

至って人気よろしく物価安く静かにあり  

二年余那智にありてのち、当地にもと和歌山中学(現桐蔭高校)にありし日の旧友喜多幅と申す人、医術をもって全盛すときき、むかしの話をせんと当田辺町へ来たり、それより至って人気よろしく物価安く静かにあり、風景気候はよし、そのまま当町にすみ二十年の久しき夏と冬をおくりぬ。 
【矢吹義夫宛書簡(履歴書) 平凡社「南方熊楠全集7巻」P32】


履歴書については、従来3,4日で書き上げられたものと思われていましたが、そうではないことがわかってきました。
詳しくは『別冊太陽』P81参照。

【くまちゃん】
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by kumagusu-m | 2012-02-05 12:46 | 熊楠語録

神島歌碑  

彼の建碑の件は小生色々懸念致し居り、或は当今有名の文人に書いてもらふべしなど申す人もあれども、小生はそんな無関係の者に書するよりは、小生進んで自ら拙筆ながら字を書き、裏に和歌を一つ
(此所は聖上臨降の地なれば、人斗りでなく吹く風迄も十分注意して吹けといふ意味にて)
かき付んと只今色々考案中に候。

田上次郎吉宛書簡
昭和4年6月26日早朝 (改訂 南方熊楠書簡集 P111)
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by kumagusu-m | 2011-11-27 12:51 | 熊楠語録

神島が天然記念物に指定された後のコメント  

この島の草木を天然記念物に申請したのも、この島になんたる特異の珍草珍木あってのことにあらず。田辺湾固有の植物は、いまや白浜辺の急変で多く全滅し、また全滅に近づきおる。しかるに、この島には一通り田辺湾地方の植物を保存しあるから、後日までも保存し続けて、むかしこの辺固有の植物は大抵こんな物であったと知らせたいからのことである。

※この島=神島

「新庄村の合併について」牟婁新聞 昭和11年8月23日
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by kumagusu-m | 2011-11-27 12:32 | 熊楠語録

学仏の徒  

仏説に樹を植え木を保存するを一の功徳とする。小生は幼少より学仏の徒なれば、愚者の一徳として発起且つ随喜し従事する所ろなり。

昭和11年4月7日 
中山雲表宛書簡(改訂 南方熊楠書簡集 P135) 
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by kumagusu-m | 2011-11-27 12:26 | 熊楠語録

エコロギー  

御承知ごとく、殖産用に栽培せる森林と異り、千百年来斧斤を入れざりし神林は、諸草木相互の関係はなはだ密接錯雑致し、近ごろはエコロギーと申し、この相互の関係を研究する特種専門の学問さえ出で来たりおることに御座候。

川村竹治宛書簡 
明治44年11月19日(『南方熊楠全集』第7巻526頁)   
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by kumagusu-m | 2011-11-27 12:18 | 熊楠語録